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[地球問題群] 国連ミレニアムプロジェクト報告(要約)

2009年09月12日更新

行政者要約


未来は世界の殆どにとって引き続き良くなっているが一連の転覆点が地球の見通しを劇的に変え得るのです。


世界の半分は食料とエネルギー価格高騰、失敗国家群、地下水位低下、気候変動、一人当たりの水-食料-エネルギー供給の減少、砂漠化および政治的、環境的、経済的状況による越境によって社会的不安定と暴力の危険に曝されてます。


英国の「国際警戒」は危険に曝された102の国を列挙しています。米国の「海軍分析センター」は46カ国(27億人)が軍事紛争の高い危険にあり、さらに56カ国(12億人)が政治的不安定の危険にあると特定しています。2008年中期までに14の戦争(死者千人以上の紛争)−これは2007年より一つ少ない−がありました。これらの戦争はアフリカ(5)、アジア(4)、アメリカ(2)、中東(2)および世界大の極端主義相手のものでした。


「国連農業食料機関」は37カ国が急速な発展国家の需要増加、石油高価格、バイオ燃料向け作物使用、肥料高価格、25年振りの地球的株価下落および市場投機による食料危機に面していると推測しています。基礎食料価格は世界的に二倍になっています。例えば小麦と米を含む穀物の値段は2006年以来129%に高騰しました。30億人に近い人々が一日2ドルまたはそれ以下しか収入がないので、もっと真剣な食料政策、有益な科学的突破口および摂食習慣の変化がなければ、長期的に地球規模の社会的紛争は避けられないようです。


しかしながら、科学、技術、教育、経済および経営における進歩は世界が今日機能しているよりもっと良くすることが出来るようです。暴力、放置、貧弱な教育、堕落およびその他の非人間性による人間能力の異常な損失を考えて下さい。人間性の最悪の行為に焦点をあてた娯楽およびメデイア、私達を不健康にする製品およびある集団を他の集団と対立させる行動に対する投資の法外な浪費を考えて下さい。きっとそのような浪費を切り詰めれば、世界を全てのために機能するのに必要な資源と才能を用立てることが出来るでしょう。


もし世界が−欧州共同体に率いられて−米国と中国に圧力をかけて地球エネルギー研究開発作戦をたてさせ、温室効果ガス排出をアポロ計画のような目標で10年で転換させたらどうでしょうか?もし諸政府が知識を増すことを国家の教育目標として宣言したらどうでしょうか?もし諸政治家が第1章にある15の地球的挑戦にどのように答えるかのキャンペーンをしたらどうでしょうか?もし私達が些細なことにあまりにも多くの時間と才能を浪費しなくなったらどうでしょうか?


ミレニアム・プロジェクトの12年間の地球の未来研究の後、世界は私達の共通の挑戦に対して対応する資源を持っていることが益々はっきりしてきています。一貫性と方向性が欠けているのです。私達の世代は、多くの人々が世界を全体として知り、地球的改善システムを特定し、そのような諸システムを改善しようと求める手段を持った初めての世代なのです。私達がインターネットを介して世界中の同じような心を持った諸個人と共に行動する最初の人々なのです。私達は地球的および地域的挑戦に対処する為に正しいアイデアを資源と人々に結びつける能力を持っているのです。今は歴史上独特の時なのです。携帯電話、インターネット、国際貿易、言語翻訳およびジェット機は、人類の見通しを改善する地球的作戦を創造し実行することの出来る、相互依存的人類を生み出しているのです。


気候変動は地球的戦略なしには変えることが出来ません。国際的組織犯罪は地球的作戦なしには止めることが出来ません。設計者疾病を創造し大量死を引き起こす諸個人は地球的作戦なしに止めることは出来ません。今は、例えば真水農業から塩水農業へ、ガソリン車から電磁自動車へ、動物生産から動物無し肉生産へ、武器支出から環境および健康支出の増加へといった、重要な移行を助ける地球的作戦システムを高級化する時なのです。


政府戦略諸単位は国連諸機関の対応者と連携し多国籍書企業、諸大学、諸非営利団体の対応者で拡大し、地球戦略を創造し、更新し、調整しうるような地球的集団知識を生み出すことが出来るでしょう。そのようなシステムが生み出すかも知れない国家主権の潜在的損失は民主主義が超国家的組織犯罪、気候変動のコスト、個人が生物兵器を使うことによる死と経済的損失および地下水位低下その他の原因による大量移住による潜在的損失に比べれば少ないのです。これは世界国家を意味するのではなく世界ガバナンス−幾つかの共通の規則により協働することによって諸文明がより良く機能することを意味するのです。第4章は政府未来戦略諸単位を考察し、地球的挑戦に対処するもっと首尾一貫した諸政策を開発するために情報を共有するように諸政府および国連組織のそのような諸単位を連携し始める時であると示唆しています。


世界の意思決定過程の多くは非効率的で緩慢で情報不足ですが、特にもっと複雑さが増し、地球化および変化の加速から新しい諸要求がある場合にはそうなのです。透明な諸システム、民主化および双方向性メデイアは意思決定にもっと多くの人々を巻き込み、これは更に複雑さを増します。


幸いなことに世界は決定を知らせる「ジャスト・イン・タイム」(必要時に丁度手元にある)知識のための集団的知識を伴う遍在的計算の方向に動いています。エネルギー、水、国家の全体にまで、究極的には世界全体といった題目に関する集団知識を創造するのはあまりにも困難で多分不可能だと論ずることも出来ますが、また集団知識無しには世界を改善することは益々困難になるとも議論できるでしょう。世界の食料および気候変動は国際的注目を飢餓と地球温暖化に対処する地球的長期および短期作戦を生むことに焦点を当てることになりました。そういう訳で地球的政策と意思決定システムを高級化する時は熟したのかもしれません。


考慮すべき幾つかの要素


世界人口は2008年7月時点で66億7千7百万人であり年1.16%の増加をしていました。経済は2007年に4.9%成長し66兆ドル(PPP購買力等価−IMF再計算)又は公的外貨交換率では55兆ドル、従って世界の一人当たり収入は4%弱の増加をしました。


中国は本年途方も無い進歩をしました。それはインターネットでは米国を抜き世界第一位となり、日本を抜いて世界第二位の経済大国となり世界第二いの自動車生産国となり、米国を抜きドイツに次ぐ第二位の貿易国となり、世界で携帯電話数では最大であり続けました。(中国はインターネット使用者の定義を週一時間使用する者から6ヶ月に一度使用する者と変更したことに注意)。しかしながら中国の水汚染および水不足、不適当なエネルギー供給、分離独立運動および収入格差の増大はその将来発展と多分安定への障害となっています。


デジタル・ギャップ(溝)は世界中で埋め続けています。インターネットは受動的情報貯蔵庫(ウェブ1.0)から使用者創出・参加システム(ウェブ2.0)へ、究極的には集団的知識および「ジャスト・イン・タイム」知識との更に知的なパートナー(ウェブ3.0)となるように進化しています。約14億人(世界の21%)がインターネットに接続しており、アジアが37.6%、ヨーロッパが27.1%、北米が17.5%となっています。インターネットと携帯電話が合併し、世界の知識にアクセスするのを増やしています。2008年時点で世界には33億の携帯電話があり稼動しています。しかしながらインターネット上のビデオ適用が全交信の60%に成長し、成長があまりに急なのでインターネットが遅くなり多くの人を究極的にはそれを完全に飛び越えて直接コンピューター同士のビデオファイル移動を使用させることになるか、あるいはこの新しい交信プロファイルを収容できるインターネット・インフラを完全に再設計するよう余儀なくさせるかもしれません。


HIV/AIDS発生率はアフリカで減少し始めています。世界の資料はHIV流行は峠を越え(1990年代末に年間3百万人でピーク)新感染数は落ちています。(しかしながらHIV/AIDSの測定定義が変わったことが、2007年中の低い数字の幾らかを説明しています。)しかし東ヨーロッパおよびアジアでの感染率についてはまだ重大な懸念があります。


新興国の経済は過去五年間で平均年率7%余で成長してきました。この成長率で世界の貧困はサハラ以南のアフリカを除いて、ミレニアム発展目標に見合って、2000年から2015年の間に半分以上削減されます。新興世界で一日1ドル以下で生活する人々の極貧車数は1990年から2004年で2億7千8百万人減少し、最近5年間で驚異的な1億5千万人の減少をしましたが、新興世界人口は10億人増えました。それにもかかわらず、これは一日2ドル以下のクラスの人々は約30億人おり、1900年の世界総人口の2倍です。貧富間の地球的パートナーシップのための戦略的プランは自由市場と、そうしないと経済的移住を促進する程に増大する格差を縮める地球倫理に基いた規則の力を使用出来得るでしょう。


前の世代にほぼ40の新しい疾病が現れ、過去5年で世界保健機構で1,100の伝染病発生が確認され、私達は今日20の薬品抵抗性疾病に直面し、コレラ、黄熱病のような古い疾病が再浮上しています。全幼児死亡の3分の1以上が誕生後28日以内に起き、その殆どが水質に関係する予防可能な原因によっています。


ほぼ7億人が今日水不足に直面しています。大掛かりな介入無しにはこの数字は2025年までには30億に膨れ上がり得ます。地下水位が全ての大陸で低下しており、人類の40%が二国以上に管理される水域に頼ってています。世界は2013年までに50%多い食料を必要としており30年以内に2倍必要です。これは更に多くの水、土地および肥料を意味しますが−過去数年にわたり、生産されるよりも多くを消費しており、食料価格高騰の諸要因は長期的なもののようです。真水農業と土地よりの排水を減らす一方、改良された天水利用農業と灌漑管理、多収量作物のための遺伝子工学、精密農業と水栽培、旱魃抵抗作物種、人間・動物用食料生産のための沿岸塩水農業、バイオ燃料、製紙産業用および炭酸ガス吸収の為のパルプといった新しい農業アプローチを考慮しなければなりません。農業用水と土地の大部分は動物を育てています。動物を育てずに肉を生産することは科学的に可能であり、ある動物権利団体は動物を生育せずに商業的に育成できる動物肉の最初の生産者に百億ドル提供すると申し出ています。


一方、2007年に「気候変動に関する国際パネル」が報告したよりも炭酸ガス排出は更に速く増えており−世界は更に急速に温暖化しています。北極海氷は過去10年間で10%減少し2030年までに北極は氷無しになるかもしれません。地球温暖化は太洋の酸度を増し、デッド・ゾーン(死域)を生み炭酸ガス吸収能力を減らしています。世界の指導者達は経済成長を維持しながら温室効果ガス排出を削減する地球的盟約を締結する用意がありそうです。


国連の低い方の予想によれば、67億人の現在の世界人口は2050年に92億人に達し、その後直ぐに98億人の頂点に達し、2100年までに55億人になるとされています。科学的突破口は次の50年間でコレラの予測を変え、人々に今日可能と多くの人が信じているものよりもっと長く多い生産的な人生を与えそうです。それにもかかわらず、地球の人口は高死亡と高出産から低死亡と低出産に変わり退職と医療システムに変化を要求しています。豊かな(地域の)人口は貧しい地域よりももっと急速に高齢化し、貧しい地域も高齢化しますが。去年より今日ではヨーロッパ人は少なくなり、その労働年齢人口は縮小し、移民人口は増大し、文化的紛争は継続します。アフリカおよびアラブ諸国は2.1%の最高人口増加率をもっています。中国の一人っ子政策は次の世代に高齢化社会へ導きます。「中国高齢化国家委員会」はこれは現在の一人の退職者に対して六人の労働者から減って、2030年から2050年の間に一人の退職者に対して二人の労働者だけになると予測しています。日本は減少し高齢化する人口にロボットが助け対処してくれると期待しています。


「フリーダム・ハウス」の世界回顧は過去二年間で世界諸国の5分の1で民主主義と自由が衰退したことを見出しました。2007年に改善を示した諸国の四倍の諸国が衰退を示し、報道の自由は世界で6年間否定的趨勢を続け、ジャーナリストへの脅しが増え、企業または政府の少数の手によるメデイアの統制が増えました。


軍事支出総額は年間約1.3兆ドルです。世界には推定2万個の現役核武器があり、約1千7百トンの高濃縮ウランがあり、核武器製造可能な500トンの分離プルトニウムがあります。テロリストと組織的犯罪の結合が心配され、特に2004年から2007年の間に「国際原子力機関」に核または放射性物質の不正使用の報告が150もあったことを考えると、そうなのです。


不法貿易は年間1兆ドル超と見積もられています。McAfeeはサイバー犯罪(額)を1050億ドルとしています。これらの数字は世界銀行が推定する年間100兆ドルの賄賂の強奪又は組織犯罪の部分あるいはその洗浄金の年間推定150から650兆ドルを含んでいません。従って総収入は2兆ドルを優に上回り、世界の全軍事予算の2倍です。諸政府は一連の決定点であり、その決定点にいる幾らかの人々は非常に大きな賄賂の危険に曝されていると理解することが出来ます。決定はヘロインのように売り買いされ民主主義は幻想となり得ます。そして組織犯罪は包括的で統合的な地球的対抗戦略がないので増え続けています。国連の「麻薬と犯罪に関する機関」は「麻薬取引と他の形の国際的組織犯罪の結合はこの関係に対処するもっと統合的なアプローチを必要とする」と言っています。


これら全ての社会的、経済的圧力と並んで、科学技術は途方も無い進展をし続けています。DNAの合成類似物のグリセロール核酸は生命の未来形を作るのを助けるために自己組織的ナノ構造により生み出され、ノースカロライナでの猿の脳活動は日本で人様ロボットを踏み車の上に歩かせ、脳とコンピューターのインターフェイスは今では人々に人工でロボットの手足を動かさせ、車椅子を操縦し、世界中で仮想現実の中で行動させ、百万の工業用ロボットが今日稼動し、皮膚細胞からクローン人間胚が生み出され、これは何時か私達の交換人体部品を生むに至るかもしれません。冷凍精子で受精し、胚を作り、母親に移植する前にこれもまた冷凍され、冷凍された卵子から赤ん坊が生まれました。空気から炭素を電気化学的に分離して燃料を生み出すことが探求されています。


コンピューターは今では一秒に1.144京フローテング・ポイント・オペレーション(浮動点演算)をすることが出来、医療、材料、気象予想その他の自然に対する洞察を改善するコンピューター科学の新しいシミュレーションを支援しています。電子顕微鏡のスキャンは1.01ナノメーター(水素原子核と電子の間の距離)を見ることが出来ます。光学コンピューターを生む方法を調べるために光子が減速、加速されており、合成染色体が実験室の化学物質から作り出され、量子現象および交錯が探求され、個別光子を遠隔輸送する実験が行われ、重力に対するダーク・エネルギーの関係が探求され、15ミリメーター直径、フェムトセカンド・レーザー「ミクロスカルペル(外科用メス)」は近接の細胞を損傷せずに単独に細胞を除去出来ます。S&T(科学技術?)革新の加速、科学者達の間のコミュニケーションの改善、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、情報テクノロジーおよび認知科学の間の未来の相乗効果は文明の見通しを根本的に変化させます。


世界のエネルギー需要はほんの20年間で二倍になり得ます。主要な技術的変化が無ければ化石燃料は2030年までに主要エネルギー需要の81%をまかなうことになります。そうなると、大規模な炭素補足、貯蔵および再使用がトップ・プライオリティー(最優先事項)となります。「国際エネルギー機関」は2006年から2030年にかけて石油需要が約60%増加すると予測しています。幾らかの人は石油生産はピークに達しており40から70年で終わると論じています。


効率、保存および全ての遠隔化の大規模な改善が助けとなるでしょうが、現在のエネルギー源泉の代替物がこれから構築されなければならず、これから50年の人口増加はまたエネルギー供給の増加を必要としています。主要なエネルギー源泉は結局は無くなり未来の気候安定性を脅かしているので、風、地熱、地上および空中の太陽光および塩水によるバイオ燃料のような安全で維持可能な源泉にたいする大量の投資が必須です。廃棄物問題の解決無しに原子力発電所を増やすことは核テロを招き環境災害に至り得ます。米国、中国およびインドによる2012年までに炭素回収無しの約850の新しい石炭燃焼発電所の建設は地球温暖化を加速させます。石炭発電所建設に対する抵抗は成長しており、2007年中に米国の151の石炭発電所の申請は地方又は州政府により阻止されました。昨年石炭は価格が二倍になり、将来の炭素税はそれをもっと維持可能な源泉に比べて競争力の無いものにするでしょう。


2008年12月は国連の世界人権宣言の60周年を記念しましたが、個人の自由と尊厳を守る60以上の条約を督励し、地球倫理と人権についての無数の討議を鼓舞しました。政府の人権尊重の増加と経済的発展は相関し、反倫理的な商行為は究極的に株価、生産性および利益を低下させるという証拠は圧倒的です。反倫理的な決定や堕落した行為はニュース媒体、ブログ、携帯電話カメラ、倫理委員会や非政府組織により益々多く暴露されています。


意思決定における地球倫理に対する集団的責任は萌芽的ではあるが成長しつつあります。地球倫理はISOや文明の規範を定義する国際的条約の進化により世界中に出現しています。


世界中で女性が男性からどう扱われるかという美辞と現実の間の溝を埋めることはまだ最優先事項とはなっていなません。「女性に対するあらゆる形の差別撤廃条約」や「北京行動プラン」により男女関係の規範の多くは公的支持を得ていますが多くの国は未だ女性を劣等階級市民として暴力に曝しています。女性が政治やビジネスで良い仕事を得、同等な給料を得るという進歩は遅々としています。行政部門における女性は2000年の13.8%から2008年の18%へと増加しました。女性は世界の労働力では40%を占めているのに地球の収入の25%しか稼いでいません。


それでは未来は良くなるのでしょうか、悪くなるのでしょうか?そしてどの分野が世界全体としての見通しを改善する更に多くの注意、投資、意思決定を得るべきでしょうか?


未来指標状況


「未来指標状況」は過去20年の歴史資料に基いた10年間の未来への見通しの計測です。それは、全体として、未来がもっと良いものあるいは悪いものを約束するのかの鍵となる変数と予測により構成されます。2006年から2007年の研究期間にミレニアム・プロジェクトノード(結節地区)によって選ばれた有識者により29のの変数のセットが特定されました。参加者は変数に点をつけ、最悪と最善の予測を出し、「未来指標状況」に含めるべき新しい変数を示唆し、少なくとも20年の歴史的資料を提供する原資料を示唆するよう要請されました。第二章は変数の全リスト、進化の説明および「未来指標状況」の使用を提供します。


過去20年の世界の鍵となる指標を査定し次の10年のそれらを予想することは人類の未来への報告カードの基礎を私達に与え、何処で勝っているのか負けているのかを示してくれます。


表1.人類の勝ち負け


勝っているところ 負けているところ

・期待生存年齢 ・炭酸ガス排出

・幼児死亡率 ・テロ

・識字率 ・腐敗

・一人当たり国内総生産 ・地球温暖化

・紛争 ・投票人工

・インターネット使用者 ・失業


地球の「未来指標状況」はこれから10年の未来は、過去10年程急速ではないが、まだ良くなることを示しています。別の予測は第2章で説明した趨勢を変えうる出来事が起きうる場合に基いています。


グラフ1.趨勢衝撃分析による別の予測を含む2007年未来指標状況




(原文7頁、グラフ1参照)





「未来指標状況」は国家、都市、産業又は問題によっても構築可能です。「未来指標状況」は殆どどの国家についても計算出来、国家ごとに定期的に、そしてある国家の通時的実績と期待のゲージ(尺度)として比較出来ることをデンバー大学の国際未来モデルを使った実験は示しました。「未来指標状況」を構築する教本は下記で入手可能です:www.mpcollab.org/learning/course/view.php?id=3 


現時点デルファイ


第3章は「現時点デルファイ」と呼ばれる比較的新しく効率的な有識者の意見を収集、総合する方法を提示しています。元のデルファイ法は有識者間の合意を特定する以前の質問表の結果を積み上げた一連の質問表を含みます。質問表の複数繰り返しは完成するのに何ヶ月もかかり得ます。「現時点デルファイ」は匿名グループのフィードバックがグループの最善の思考を齎すことを維持しながら、この過程を迅速化するために設計されました。


回答者は−量的と質的両者の−オンライン質問表に記入することで参加し、之は回答が記録されるに従って最新化されます。回答者は特定された期間中に希望するだけ多く−またこれが奨励されますが−質問表に再訪することが出来ます。もしリーダーがある問題について最良の考えを知りたいと望む場合はトップの有識者を「現時点デルファイ」のウェブサイトにサインオンし、彼らの判断を加え、締め切りまで継続的に他人のコメントに反応してそれらを編集するよう招待することが出来ます。グループの反応と彼らが自分達の回答に対して提供した理由の配布は直ちにリーダーに届けられます。その過程は同時または非同時が可能で、インターネットサイトで実施されれば世界大のパネルを含めることが出来ます。「現時点デルファイ」質問表の教本は下記で開発され、入手可能です:www.mpcollab.org/learning/course/view.php?id=3


政府未来戦略ユニット(単位)と協働可能性


国家の良い決定をするために、国家および政府の首長は自らの統制を超える地球的変化を考慮しなければなりません。変化の加速化はこれを益々困難にしています。結果として、大統領達および首相達は自らの国家政策過程に貢献するように未来戦略又は予見ユニットを創造しつつあります。第4章は10のそのようなユニットの簡略な概観を提示しています(CDの第4章では30の政府未来戦略システムの簡略な概観が入手可能です。)典型的に未来戦略ユニットはその国の首相或いは大統領の内局に設置され他の政府部門或いは外部機関からの未来研究を総括しています。これらのユニットはしばしば諸省内のほかの執行協議会および未来戦略ユニットのネットワークを運営して国家戦略へのインプット(入力)を提供します。


これらのユニットの効率は、「現時点デルファイ」を使って最善の判断を収集および統合し、国家の「未来指標状況」を創り、諸政権間の継続性の為の集団情報収集を発展させ、これらのユニット相互および国連組織の対応部署とより良く連携して、国際戦略協働を改善するように、高められるかも知れません。


地球エネルギー集団情報収集


国家、地球および企業のエネルギー戦略を創り最新化することはあまりにも複雑で急速に変化しているので意志決定者が首尾一貫した政策を作り実施するのに必要な情報を集めて判断するのは殆ど不可能です。同時に、首尾一貫しない政策の環境的および社会的結果はあまりにも由々しいのであり得る結果の特定、分析査定および意思決定のためのエネルギー選択肢の総合を目指した新しい地球的システムが緊急に必要です。


第5章は政治家、エネルギー有識者および一般公衆を援助して全体エネルギー像を理解し、より良い質問と決定に導く特別事項に関する「ジャスト・イン・タイム」の知識を得るように地球エネルギー集団情報収集のための基礎概念およびソフトウェアー・アイデアを提供します。「地球エネルギーネットワークと情報システム」(GENIS)の提案は二つの統合的要素からなっています:


エネルギー問題について仕事をしているか関心をもっている世界にわたる有識者の共同体にコミュニケーションと協働能力を提供する「地球エネルギーネットワーク」
蓄積可能な限りのエネルギー(実際内容、外部システムへのポインターおよび他のデーターベースから一つのアウトプットの統合セットに付き合わせる能力)に関する世界の全体的知識の為の貯蔵所(知識基盤)とそれに関わる双方向性アクセス施設である「地球エネルギー情報システム」


二つの構成要素は、例えば政治家がエネルギー公聴会において、政策作成者が国家、二国間および多国間のエネルギー戦略を創る際に、ビジネスや大学の研究開発において、メデイアが事実点検をする場合に、および一般公衆のためにといった各種の必要を援助する為に、一緒になって稼動します。


環境安全保障


気候変動に対して劇的に世界の注目が増したことはもっと多くの人々が世界の環境が国家および地球の安全保障の問題であることを理解させる助けとなりました。世界の半分は多くの圧力により社会的不安定と暴力に曝されています。国際的環境ガバナンスは改善しつつあり、環境脅威および犯罪を特定する技術的能力は新しいセンサーおよびコミュニケーション・システムにより費用効果が上がるようになっています。過去に人々や団体によりなされた環境損害は将来は検知と処罰を逃れることがもっと難しくなるでしょう。


ミレニアム・プロジェクトは環境安全保障を三つの下位要素から成る生命支援の環境育成性として定義します:


環境に対する軍事的損害の予防或いは修復
環境的原因による紛争の予防或いは反応
環境の内在的道徳価値による環境の保護


第6章はこの定義により編成され、昨年特定された200以上の事件および萌芽的環境安全保障関連の問題の要約を提示します。この作業が2002年に始まって以来1,100以上の事項が特定されています。その事項およびその原資料はCDの第9.1章に見られます。


環境安全保障分析は以下のものを含むべきです:新しい種類の武器の衝撃;非対称的紛争;自然資源需要の増大;(益々多くの人々が脆弱な公益事業に依存することになる)都市化;環境劣化と気候変動の衝撃;環境訴訟の増大を伴う環境法制の継続的進展;相互依存を増大させる地球化。環境要因で起こされる紛争の脅威が増加するのに鑑み、国際的多国間合意の強制が強化されるべきであり、更に多くの努力が地球的環境意識の発展と共に規制の実施と尊重に向けてなされるべきです。


全ての人々の為の健康と安全保障を試み、達成することはこれまで馬鹿げたことであると考えられてきました。同様にある日ある個人が一人で大量破壊兵器を創り使用するとか、容易に越境旅行が出来、生物種多様性が減るのに、我々がもっと人々および動物生息域を都市集中に混雑させる時に、由々しい世界的流行病がないと考えるのは、今日では馬鹿げたことです。一人の福祉は全部の福祉であるという理想主義はテロの対策をし、空港を開いておき、破壊的大量移民および人間の安全保障のほかの脅威を防ぐ為の実際的な長期のアプローチとなり得ます。理想主義を嘲笑うのは短見ですが、悲観主義の厳しさ無しの理想主義は誤解に導きます。私達は人類の最悪と最善を見通すことが出来、成功にいたる戦略を創り、実施することの出来る非常に着実な頭を持った理想主義者を必要としています。


多くの問題に対しては多くの解答がありますが、あまりにも多くの余分な情報があるので本当に関係のあるものを特定してそれに集中することは難しいのです。健康な民主主義は関連する情報を必要とし、民主主義が益々地球化しているので、公衆はこの趨勢を維持する為に地球的に関連する情報を必要としています。我々は「未来の状況」報告がそのような情報を提供する助けとなり得ることを望んでいます。


今年の「未来の状況」に報告されるミレニアム・プロジェクトの作業のこの12年目にある洞察は、あまりにもしばしば人類の見通しを改善する努力を妨げてきた態度−希望を失わせる落胆、盲目的自信および無知による無関心、と戦う意志決定者および教育者の助けとなり得ます。

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